[ロンドン 5日 ロイター] – JPモルガン・チェースは5日、暗号資産(仮想通貨)のビットコインが金に匹敵する資産として台頭し始めており、安全資産と見なされた場合、価格は14万6000ドルまで達する可能性があるとの見方を示した。
ビットコインは2日に3万4800ドルを付け最高値を更新。この日は1%高の3万2300ドル近辺で推移している。昨年は4倍以上の水準に上昇し、12月中旬に初めて2万ドルを突破した。
JPモルガンは調査リポートで「ビットコインと金の競争はすでに始まっているとみられる」と指摘。最近、金から70億ドルが流出し、ビットコイン投資ファンド「グレースケール・ビットコイン・トラスト」に30億ドル超が流入しており、ビットコイン相場は今後新たな局面を迎える可能性があると述べた。
さらに「金への投資がどれほど大きなものであるかを考えると、『代替』通貨としての金のクラウディングアウトは、長期的にビットコインの大幅な上昇を示唆している」とした。
同時に、ビットコインのボラティリティーが長期的に金のボラティリティーに収束することが値上がりの条件になるとし、「現在の投機的熱狂」による買いがビットコインを5万─10万ドルに押し上げる可能性もあるが、そうした水準はビットコインのボラティリティーが収束するまで維持できないだろうと警告した。