[ベルリン 18日 ロイター] – 米政府はロシアが反体制派指導者ナワリヌイ氏を帰国直後に拘束したことを受け、海底パイプライン「ノルドストリーム2」の建設に関与しているロシアのパイプライン敷設船を対象とした制裁措置を導入すると通告した。独経済省が18日、明らかにした。

ノルドストリーム2はロシア産天然ガスをドイツへ直送するもので、以前から米国の対ロシア制裁の対象になるとの観測が出ていた。

経済省の発表に先立ち、ドイツ経済紙ハンデルスブラットはこの日、制裁対象になるのはロシアの海底パイプライン敷設船「フォルチュナ」と同船を保有する「KVT─RUS」で、米政府はドイツのほか、他の欧州諸国に対し、ロシアとのビジネスを制限することを目的とした「敵対者に対する制裁措置法(CAATSA)」の下で19日付で制裁を発動させると通告したと報じていた。

リフィニティブの船舶追跡データによると、「フォルチュナ」は現在、ドイツ北部のロストック沖のバルト海に停泊している。

在ベルリン米大使館の報道官はハンデルスブラット紙に対し、米政府はノルドストリーム2阻止に向けて「あらゆる措置を取る」と表明。「将来的な制裁措置についてコメントは控える」としながらも、「米国は同盟国とともに可能な制裁措置について検討を続ける」と述べた。

この件に関して現時点で米国の国務省と財務省からコメントは得られていない。