[ワシントン 29日 ロイター] – 米商務省が29日に発表した2021年第1・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で前期比6.4%増加し、2003年第3・四半期以降で2番目の高成長となった。新型コロナウイルスワクチンの普及で世界的大流行(パンデミック)への不安が和らいだことや、家計や企業に対する政府の大規模な財政出動が成長を後押しした。

市場予想は6.1%増。第1・四半期としては1984以来の高い伸びを記録した。昨年第4・四半期は4.3%増だった。今年は過去40年来の高成長を遂げるとみられる。

オックスフォード・エコノミクスの米国担当主任エコノミスト、リディア・バウサー氏は「年初の段階で公衆衛生状況の改善や迅速なワクチン接種、大規模な財政出動、安定的な金融政策支援といった要因が重なり、成長への強力な支えになった」とした上で「経済は春の開花を経て夏には好況を呈する」と予想した。

GDPの約7割を占める個人消費は10.7%増と、前四半期の2.3%から大幅に拡大。自動車や家具、娯楽用品、電子機器などの売り上げが伸びた。

設備投資は9.9%増、住宅投資は10.8%増。輸出は1.1%減、輸入は5.7%増だった。政府支出は6.3%増加した。