【ワシントン=黒瀬悦成】サキ米大統領報道官は29日、バイデン大統領が5月21日にホワイトハウスで韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と初の対面形式の首脳会談を行うと発表した。
バイデン氏が外国首脳と直接会談するのは、今月16日に菅義偉首相と会談したのに続き2人目。日韓の首脳と連続で会談するのは、バイデン政権が中国の脅威をにらみ、インド太平洋地域の平和と安定を最重要視している立場を国内外に明確に示す狙いがある。
サキ氏は声明で、文氏の訪米について「米韓の揺るぎない同盟関係と、両国政府および国民、経済の広範かつ深い結びつきを強調するものだ」と指摘した。
また、首脳会談では「同盟の強化と緊密な協力の拡大を進める」としており、バイデン氏は米政権が見直し作業を進めている北朝鮮政策に関し文氏に説明し、朝鮮半島の非核化に向けた連携のあり方を互いに確認するとみられている。
バイデン氏は同時に、北朝鮮情勢を含む東アジア地域の懸案の対処には日米韓の緊密な連携がこれまでにも増して重要であるとの立場を強調し、文氏に対して日本との関係改善を強く促す見通しだ。