【ニューヨーク時事】米報道界で最高の栄誉とされる2021年のピュリツァー賞が11日発表され、昨年5月の黒人男性暴行死事件の様子を携帯電話で撮影した当時17歳の少女が特別賞を受賞した。この動画は昨年、全米に衝撃を与え、人種差別や警察の暴力に抗議する大規模デモが国内外に広がるきっかけとなった。

 少女はダルネラ・フレージャーさん。選考委員会は授賞理由で「ジャーナリストの真実と正義の探求における市民の重要な役割を際立たせた」とし、撮影を「勇敢」とたたえた。

 公益賞にはニューヨーク・タイムズ紙の一連の新型コロナウイルス禍報道が選ばれた。「勇敢で先見性のある大々的な報道は人種・経済格差や政府の失敗を浮き彫りにし、情報の空白を埋めることで地方政府や医療提供者らの入念な準備や保護を手助けした」と評価された。