[ワシントン 15日 ロイター] – 米労働省が15日に発表した7月10日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は36万件と、前週の38万6000件から改善し、昨年3月以来1年4カ月ぶりの低水準となった。ただ、労働力不足が引き続き雇用の重しになっている。市場予想は36万件だった。

調整前の申請件数は544件増加し38万3166件となった。

ウェルズ・ファーゴのシニアエコノミスト、ティム・クインラン氏は「部品の調達や熟練労働者の不足が引き続き問題となってはいるが、解消の兆しもうかがえる」と述べた。

初回給付以降も継続して失業保険を受け取った人は、7月3日までの1週間で12万6000人減の324万1000人。テキサス州やジョージア州で減少が目立った。

オックスフォード・エコノミクスの米国担当主任エコノミスト、ナンシー・バンデン・ホーテン氏は「これら2州では6月26日に失業給付を週300ドル加算する特例措置が打ち切られ、一定の人々に職場復帰を促している可能性がある」と指摘した。ただ、同様の特例措置を打ち切ったフロリダ州やサウスカロライナ州では継続受給件数が大幅に増えているほか、まだ打ち切っていない州でも申請件数は減少するなど、州によってまちまちの動きとなっている。

何らかの失業給付を受けていた人は6月26日までの1週間で約1380万人だった。