[ベルリン 10日 ロイター] – メルケル首相は10日、ドイツ政府が新型コロナウイルスワクチン接種の促進に向け、10月11日付で無料の新型コロナ検査の提供を打ち切ると発表した。
連邦議会選挙を約7週間後に控え、メルケル首相はこの日、16州の州首相との会合を開き、国民に不人気な感染拡大抑制策の実施を回避しながら、感染力が強いデルタ変異株の拡散を防止する方法について協議。メルケル首相は会合後の記者会見で「悪いニュースはワクチン接種率のペースが大幅に鈍化していることだ。夏季休暇後には再びペースが上がることを期待している」と述べた。
会合では、無料の検査の提供を終了することで合意。ただ、子どもや妊娠中の女性などワクチンの接種が推奨されない人に対しては引き続き無料で提供される。
また、レストラン、介護施設、フィットネスセンターなどを利用する際にはワクチン接種証明書、陰性証明書、快復証明書のいずれかの提示が必要になる。
ドイツでは人口の約55%が完全にワクチンの接種を受けているが、接種ペースは鈍化。こうした中、足元で新規感染は増加しており、人口10万人当たりの感染者数の7日平均は10日時点で23.5人と、前日の23.1人から増加した。