読売新聞社の緊急全国世論調査(4~5日実施)から、自民党総裁選で注目される河野太郎行政・規制改革相や岸田文雄・前政調会長らの支持層を分析すると、「若年層に強い河野」「女性と高齢層で一定の支持を集める岸田」などの違いが浮かび上がった。
調査では、次の首相にふさわしい自民党の政治家のトップ3は、〈1〉河野氏(23%)〈2〉石破茂・元幹事長(21%)〈3〉岸田氏(12%)の順だった。総裁選に出馬する意向の高市早苗・前総務相は3%で、10人中6位だった。
次の総裁は、目前に迫る衆院選の「選挙の顔」としての側面を持つ。選挙結果に影響する支持層について、年代別でみると、18~29歳の若年層では、河野氏の支持は32%と圧倒的な強さを見せた。石破氏は9%、岸田氏は5%だった。
一方、50歳代より上の世代では、石破氏が河野氏を逆転した。特に70歳以上は、石破氏の支持が27%となり、16%の河野氏に11ポイントの差をつけた。岸田氏は60歳代で19%の支持を集め、石破氏の25%には及ばなかったが、河野氏と並んだ。総裁選で石破氏が河野氏を支援した場合、石破氏が優位となっている高齢層のゆくえが注目されそうだ。
男女別の支持をみると、河野氏(男27%、女20%)、石破氏(男23%、女19%)、岸田氏(男9%、女14%)となり、岸田氏のみ女性の支持が男性を上回った。高市氏は男性4%、女性2%だった。
高市氏の支持層の8割近くが、優先して取り組んでほしい政策や課題に「憲法改正」を挙げた。憲法改正を求める保守層の支持が集中していることがわかる。