[ロンドン 15日 ロイター] – 米ゴールドマン・サックスは15日、過剰債務と資金繰り不安に揺れる中国恒大集団の問題が中国不動産セクター全体に波及する恐れがあるとの見方を示した。

中国恒大は2兆元(3050億ドル)近くの負債を抱えており、負債返済やサプライヤーへの支払いのための資金調達に苦慮している。

ゴールドマンのアナリストはノートで「中国恒大の不動産開発事業に一段の混乱が生じた場合、国内の不動産購入者や投資家のセンチメントに非常に悪い影響を与え、影響は不動産セクター全体に波及する可能性がある」と指摘。同社の選択肢として、オンショア事業の継続に向けた企業改革、第三者による出資、債務・株式の再編を挙げた。

また、JPモルガンは、同社を巡る状況は悪化しており、他のセクターに影響が及ぶことを防ぐために政府による追加措置が必要だと指摘。顧客やサプライヤーの利益を守るために同社が事業を継続することを期待しているとした。