自民党総裁選に出馬表明している河野太郎行政・規制改革相は16日、国会内で読売新聞などのインタビューに応じた。年金制度について、「年金に最低保障は必要だ」と述べ、その財源に消費税を充てるべきだとの考えを示した。

 社会保障改革を最大のテーマに挙げ、年金制度改革の必要性に言及した。「年金の最低保障部分は保険料ではなく、税でやるしかない」と指摘。「応分に能力のある人に負担してもらうことを考えると、消費税がいい」と語った。

 河野氏は党内で意見が分かれる選択的夫婦別姓や同性婚の導入について、「いずれも賛成だ」と述べた。「価値観の問われる問題は、国会で党議拘束をやめて広く議論するのがいい」とも指摘した。

 女性議員を増やすために、候補者の一定数を女性に割り当てる「クオータ制」の導入については、「増やす努力をしていかなければいけないが、今の段階で一気に数字で決めるのがいいかどうかには、疑問を持っている」と述べた。

 また、河野氏は官僚への高圧的な言動が取りざたされていることに関して、「言葉遣いは気をつけなければならない。そこは反省しなければいけない」と釈明。規制改革は必要だとの認識を示し、「現実を見ない役所の理屈は通らないということは厳しく指摘したい」と強調した。

 北朝鮮による日本人拉致問題については、「早期解決するにはトップ会談しかない」と述べ、 金正恩キムジョンウン 朝鮮労働党総書記との会談に強い意欲を示した。自身の外相時代に北朝鮮の外相と意見交換した経験に触れ、「外交的な努力を最大限していきたい」と強調した。

 (インタビューは後日、詳報します)