債務危機に陥っている中国の不動産開発会社、中国恒大集団は、理財商品(資産運用商品)の購入者に資金返還を開始した。数週間前には購入者らが償還を求めて抗議行動を行っていた。

  中国恒大が30日ウェブサイトで明らかにしたところによると、同社は9月に行わなければならない最初の支払いを30日に実施した。商品の元本と金利の10%ずつを四半期ごとに支払い、2年半かけて全額を払い戻すという発表済みのスケジュールに沿ったもので、資金は既に投資家の口座に振り込まれたという。

Police officers look at people gathering at the Evergrande headquarters in Shenzhen, southeastern China on September 16, 2021, as the Chinese property giant said it is facing “unprecedented difficulties” but denied rumours that it is about to go under. (Photo by Noel Celis / AFP) (Photo by NOEL CELIS/AFP via Getty Images)

  中国恒大は今月、高利回り商品の購入者らの怒りを鎮めるため三つの返済オプションを提示した。現金での分割払いはその一つ。他の選択肢は現金の代わりに大きく値引きされた不動産を受け取るか、購入済みの住宅物件についての未払金で相殺するかだった。

  中国恒大が個人投資家に販売した400億元(約6930億円)相当の理財商品が償還されなかったことで、全国規模の抗議行動が巻き起こった。中国恒大の従業員の多くを含め7万人以上が同商品を購入していた。

原題:Evergrande Pays Back Some Cash Owed to Wealth Product Investors(抜粋)