自民党の岸田総裁は、幹事長に甘利税制調査会長を起用するなど、新たな党執行部の顔ぶれを1日に決定します。
また、副総裁に麻生副総理兼財務大臣を充てる方針で、後任の財務大臣には鈴木俊一前総務会長を起用する方向で調整しています。

自民党の岸田総裁は30日、党役員人事について検討を進め、新たな執行部の顔ぶれを固めました。

▽副総裁に麻生派会長の麻生副総理兼財務大臣を充てるほか、

党四役では
▽幹事長に麻生派の甘利税制調査会長、
▽総務会長に細田派で当選3回の福田達夫衆議院議員、
▽政務調査会長に無派閥の高市前総務大臣、
▽選挙対策委員長に谷垣グループの遠藤元オリンピック・パラリンピック担当大臣を起用します。

また、
▽国会対策委員長に細田派の高木衆議院議院運営委員長、
▽幹事長代行には無派閥の梶山経済産業大臣を起用する方針です。

岸田氏は1日午後の臨時総務会で党四役などの人事を決定したうえで、公明党の山口代表と会談し、自民・公明両党の連立政権の継続を確認することにしています。

また、来週の組閣に向けては、
▽官房長官に細田派の松野元文部科学大臣を起用する方針を固めたほか、
▽麻生氏の後任の財務大臣には麻生派の鈴木俊一前総務会長を充てる方向で調整しています。

▽さらに、細田派の萩生田文部科学大臣を閣内で起用する方向です。
▽一方、総裁選挙で争った無派閥の野田幹事長代行の主要ポストへの起用も検討しています。

こうした中、今月4日に召集される臨時国会をめぐり、自民党は会期を今月14日までの11日間とする方針を固め、1日、野党側に伝えることにしています。

自民党は今月4日に総理大臣指名選挙を行って岸田氏を新たな総理大臣に選出し、8日に総理大臣の所信表明演説を、11日から13日まで各党による代表質問を行いたいとしていて、その後、岸田氏が衆議院の解散に踏み切るかどうか最終的に判断する見通しです。

これに対し野党側は、代表質問だけでなく予算委員会でも審議を行うよう求めていることから、国会日程をめぐる与野党の協議が行われる見通しです。