経済同友会の桜田謙悟代表幹事は12日の記者会見で、財務省の矢野康治次官が衆院選や自民党総裁選を巡る経済対策などの論争を「バラマキ合戦」と月刊誌に寄稿したことに関し、「書かれていることは、100%賛成だ」と述べた。

 桜田氏は、各党が衆院選に向けて大規模な財政出動を訴えていると指摘し、「どこが違うのか、その狙いは何か、将来負担はどのように解消するのかに触れないと、責任ある政党とは言えない」と注文した。寄稿の影響については「(衆院選で)国民が当初、選択しようと思っていた政党を変えるとは思えない。大きな問題はない」との認識を示した。

 桜田氏は12日、衆院選で、各政党に将来世代の利益を踏まえた政策論争を求める要望書を発表した。長期的な国家像や社会保障などで、政策の対立軸、財源を明確にするべきだとしている。