- FOMC議事要旨、米CPIは前年同月比5.4%上昇
- JPモルガン決算、プーチン大統領発言、ディストレスト債市場
9月21-22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨が公表され、テーパリング(資産購入の段階的縮小)が11月半ばか12月半ばに開始される可能性が高いことが判明しました。加えて、政策決定者ばかりでなく、連邦準備制度理事会(FRB)スタッフもインフレをかなり警戒していることが明らかになりました。インフレについて、「一過性」という文言が聞かれなくなる日がやってくるかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
議事要旨
FOMCは資産購入の月ごとの縮小幅として、米国債が100億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)は50億ドルを想定しているという。「現在想定しているよりも供給障害と労働力不足が長期化し、物価や賃金により大規模で持続的な影響を与える恐れがあるため、大部分の参加者はインフレリスクが上向きに傾いていると判断した」という。FRBスタッフは「長期的なインフレ期待が著しく高まり、高水準のインフレ持続につながる」可能性について言及した。
インフレ圧力
9月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.4%上昇と、市場予想(0.3%上昇)を上回り、伸びは前月から加速した。前年同月比では5.4%上昇し、2008年以来の高い伸びに並んだ。コアCPIは前月比0.2%上昇と、予想に一致した。住宅価格の上昇もCPIデータに表れ始めており、家賃は前月比0.5%上昇と、2001年以来の大きな伸び。帰属家賃は5年ぶりの大幅上昇となった。
M&A手数料が最高
米銀JPモルガン・チェースの7-9月(第3四半期)は、M&A(企業の合併・買収)助言手数料が過去最高となった。助言手数料収入はほぼ3倍に増えアナリスト予想を上回った。第3四半期純利益は117億ドル(約1兆3300億円)。ローン総額は、資産運用・ウェルスマネジメントおよび法人・投資銀行部門での伸びが寄与し、前年同期比で6%増えた。
必要なだけ
ロシアは欧州が必要とする天然ガス全てを供給する用意があると、プーチン大統領が言明した。欧州が現在陥っているエネルギー危機は政策ミスによるもので、供給不足が原因ではないと主張した。欧州はエネルギーシステムに「組織的な欠陥」を導入し、問題が発生して「責任を転嫁」していると批判した。
ほぼ半分が中国不動産
世界の債券市場にあって、中国不動産開発会社のトラブルが際立っている。ブルームバーグが12日にまとめたデータによると、ディストレスト水準で取引されているドル建て債1390億ドル(約15兆7900億円)のうち、46%が中国不動産セクターの社債だ。中国不動産セクターでは債務返済圧力が高まりデフォルト(債務不履行)が増えていることから懸念が広がっており、中国の発行体による投資不適格級(ジャンク)格付けのドル建て債は、利回りが約10年ぶり高水準に達している。
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