[ブカレスト/モスクワ 25日 ロイター] – 新型コロナウイルス感染が再拡大しているロシアで25日、過去24時間の新規感染者数が3万7930人と、過去最多に達した。東欧諸国でも感染状況は悪化しており、感染拡大抑制に向けて新たな制限措置を導入する動きが出ている。
プーチン大統領は先週、感染拡大防止に向けて、全土で今月30日から11月7日までの約1週間を「非労働日」とする政府案を承認した。
タス通信によると、ロシア国内の6地域では25日から、前倒しで非労働日が開始された。
モスクワでは学校が閉鎖され、60歳以上のワクチン未接種者は今後4カ月間、外出が禁止される。
ロシア通信(RIA)によると、モスクワに次ぐ第2の都市サンクトペテルブルクでは、市民の少なくとも80%がワクチン接種を済ますまで制限措置は解除されない見通し。ロシア全体でこれまでにワクチン接種を済ませているのは人口の3分の1程度という。
ロシアでは過去24時間の新型コロナ感染症による死者が1069人に達した。
ルーマニア、チェコでは25日から新たなコロナ抑制策が導入されたほか、スロバキアでは制限措置が幅広い地域に拡大された。ブルガリアでは制限措置の違反者に対し、警察が罰金を課す方針という。
ポーランド保健当局は、感染者の増加が続けば、制限措置を厳格化する必要があると警告。しかし、ロックダウン(都市封鎖)の導入は計画していないと強調した。
アジアでは、パプアニューギニアで感染が拡大し、赤十字は世界各国に同国への支援を呼び掛けている。感染が再拡大している中国では、北京マラソンが延期された。北京オリンピックの開催を約4カ月後に控える中、中国政府は感染抑制策を強化している。
ワクチン接種が奏功していたニュージーランドでも、25日の新規感染者は109人と、過去2番目の多さとなった。