原油価格が高騰する中、岸田総理大臣は記者団に対し、アメリカと協調し、石油の国家備蓄の一部を放出することを決めたと明らかにしました。この中で岸田総理大臣は「アメリカのバイデン大統領が石油の放出を発表したと承知している。アメリカとはこれまでも国際石油市場の安定のために連携をとってきたが、わが国としてもアメリカと歩調を合わせ、石油備蓄法に反しない形で国家備蓄石油の一部を売却することを決定した」と述べ、アメリカと協調し、石油の国家備蓄の一部を放出することを決めたと明らかにしました。


そのうえで「原油価格の安定はコロナからの経済回復を実現するうえで大変重要な課題だ。政府としては今回の措置に限らず、産油国に対する働きかけや農業、漁業などに対する業種別の対策、さらにはガソリン、石油の急激な値上がりに対する激変緩和措置、こうしたものもしっかりと行っていきたい」と強調しました。

日本は石油の国家備蓄として、ことし9月末時点で145日分を国内で保管していて、国家備蓄からの放出は初めてとなります。