[ウィーン 3日 ロイター] – イラン核合意再建に向けた協議が来週まで中断されることが分かった。強硬的なイラン新政権による広範な要求に欧州当局者は失望したと明かした。

ブリンケン米国務長官はロイター・ネクストの会議で「イランは今、核合意再建に必要なことを真剣に行っているようには見えない」と指摘。「核合意再建に向けた道のりが行き止まりであることが判明した場合、われわれは他の選択肢を追求する」と述べた。ただ詳細は示さなかった。

外交筋によると、イラン代表団はこれまでの協議で綿密に交渉され7─8割方完成していたとされる文書の大幅な変更を提案したという。

英仏独の高官も声明で、イランは文書の「大幅な変更」を要求しているとし、「これらの新たな隔たりを現実的な時間内で埋めることができるか不明だ」と言及。イランの要求に「失望と懸念」を表明した上で、要求には核合意再建と相容れないものもあるとした。

フランスのマクロン大統領は、今回の協議が成功しない可能性が高いとした上で、「湾岸諸国、イスラエル、そして安全保障に直接影響する全ての国が参加しなければ合意を見出すのは非常に難しい」と述べた。

協議は週半ばに再開される予定。