米上院は14日、連邦債務上限を2兆5000億ドル(約284兆円)引き上げることを盛り込んだ法案を賛成多数で可決した。政府の借り入れ権限を2023年初めまで延長させる。
上院採決の結果は賛成50、反対49。今後は下院に送付される。民主党のホイヤー下院院内総務は14日中に下院で採決を実施し、バイデン大統領に署名のため送付することを計画していると述べていた。
シューマー民主党上院院内総務は採決前に本会議場で、「責任ある政権運営がこの極めて重要な問題で勝利を収めた。米国民はデフォルト(債務不履行)状態にはならないと安心できる」と述べた。
現行の連邦債務残高は28兆9000億ドルであり、イエレン財務長官は今月15日以降には政府の支払い履行が難しくなる恐れがあると警告している。一方、外部アナリストは債務上限到達はもう少し先だとみている。
米議会は先週、債務上限引き上げの単純過半数票での上院通過を可能にするため、迅速承認プロセスを設ける法案を可決していた。
議会は10月、債務上限を4800億ドル引き上げていた。
原題:Senate Boosts Debt Ceiling by $2.5 Trillion, Sends to House (1)(抜粋)