A healthcare worker fills a syringe with a dose of the Pfizer. Covid-19 vaccine Booster at Health centre in Jakarta, Indonesia, on Thursday, January 13, 2022.Photographer: Dimas Ardian/Bloomberg

米ファイザー・独ビオンテック製の新型コロナウイルスワクチンを4回接種しても、オミクロン変異株の感染を十分予防できないことが、イスラエルで行われた試験の暫定データで示された。

  17日にデータが公表されたもので、テルアビブのシェバ・メディカルセンターの医療関係者154人を対象に4回目接種を試験的に開始してから2週間経過した時点で、研究者らは抗体レベルの上昇を確認した。

  しかし、この試験の主任研究者ギリ・レジェブヨーチャイ氏によれば、オミクロン株に対する防御効果は完全ではなく、既存株に比較的効果が高いワクチンもオミクロン株に対する効果は低下した。ただ試験の対象者のうち感染した人は軽症ないし無症状にとどまったという。

  イスラエルは新型コロナ感染の急増を受け、昨年12月終盤に60歳以上や免疫不全の人々を対象にワクチンの4回目接種を開始。同国保健省によると、これまでに50万人余りが4回目接種を受けている。

  レジェブヨーチャイ氏はオンライン形式の記者会見で試験結果について、4回目接種でオミクロン株に対する追加的な効果があった可能性が考えられ、最もリスクの高い人々を対象とした接種の判断は正しかったとしつつも、それ以外の全ての人々への広範な接種を支持するものではないと語った。

  同氏によると、シェバの研究者らはファイザー製ワクチンを3回接種した120人にモデルナ製ワクチンを追加接種する試験も行った。試験開始後1週間経過した時点で、ファイザー製ワクチンの4回接種と同程度の抗体レベル上昇が確認されたという。

原題:Israel Trial Suggests 4th Dose Not Warding Off Omicron Infection(抜粋)