トランプ前米大統領が、将来の大統領選に自身が勝利して返り咲きを果たせば、2021年1月6日の米連邦議会議事堂占拠事件の襲撃犯に恩赦を与える可能性に言及したことについて、共和党のグラム上院議員は30日、犯人は「厳しく罰せられるべきだ」と述べ、トランプ氏の考え方に強く反対する姿勢を示した。
同党のコリンズ上院議員とニューハンプシャー州のスヌヌ知事も同日のテレビ番組のインタビューでグラム議員に同調した。
スヌヌ知事はCNNの番組「ステート・オブ・ザ・ユニオン」で、議会襲撃犯に恩赦を与えるべきかとの質問に対し、「もちろんノーだ」と答えた。
コリンズ議員はABCの「ジスウイーク」で、「トランプ氏は恩赦を与えると約束すべきではなかったと思う」と語り、資格のある「他の多くの」共和党員がいることを踏まえると、24年大統領選で自身がトランプ氏を支持する「公算は極めて小さい」とした。
グラム議員は2週間前、トランプ氏と常に意見が一致しているわけではないとしながらも、同氏を共和党「チームのキャプテン」と呼んでいた。
同議員は30日、CBSの番組「フェイス・ザ・ネーション」で、「議会を冒瀆(ぼうとく)することが許されるとのシグナルは送りたくない」と説明。「私は人々を思いとどまらせたい」と述べ、襲撃犯については「投獄され、厳しく罰せられることを望む。そのような報いがふさわしいからだ」と語った。
トランプ氏は29日のテキサス州での集会で、自身が出馬して勝利を収めた場合、1月6日の議会襲撃で有罪となった人々を「公正に扱う」と発言。「恩赦が必要な場合、われわれは恩赦を与えるだろう。彼らは非常に不公正に扱われているからだ」と述べた。
原題:GOP’s Graham Calls Out Trump on Pardons for Jan. 6 Rioters(抜粋)