[北京 7日 ロイター] – 中国共産党の元高官と性的関係にあったと告白した女子テニスの元ダブルス世界ランク1位の彭帥さん(中国)は、仏紙レキップのインタビューに応じ、性的暴行を受けたとして誰かを非難したことはなく、交流サイト(SNS)への投稿は自分で削除したと語った。
彭さんは昨年、中国の張高麗元副首相との関係についてSNSに投稿。性的関係を強要されたと受け取られた。投稿は直後に削除され、約3週間にわたり公の場から姿を消したことから、彭さんの身の安全が懸念される事態になった。
その後、昨年12月になって、性的暴行を受けたと主張したことはなく、SNSへの投稿は誤解されたと発言。しかし、女子テニス協会(WTA)などは、発言の信ぴょう性に疑問を呈し、懸念は解消されていないとの見解を示している。
レキップはインタビューで「本当は何を書き込んだのか。われわれには分からない」と質問。これに対し、彭さんは「誰かに性的暴行を受けたとは一言も言っていない」と述べたが、詳細には踏み込まなかった。
インタビューは中国語で行われ、同紙は彭氏のコメントを注釈なしに掲載することに同意したという。
また、5日夜に国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と夕食を取ったと明らかにした。
IOCは7日、2人が会談したことを確認し、彭さんが五輪関連イベントに出席すると発表。また、新型コロナウイルス禍終息後、スイスのIOC本部も訪問する計画も明かした。