[ニューヨーク 14日 ロイター] – ニューヨーク外為市場で は、ウクライナのゼレンスキー大統領のコメントを受け、ロシアとの緊張の高まりを巡る懸念が一段と高まったことを背景に、ドル指数が一時約2週間ぶりの水準に上昇した。
ゼレンスキー大統領はこの日に行ったビデオ演説で「ロシアによる 侵攻は16日に行われるとの情報を得ている。われわれはこの日を連帯 の日にする」とし、国外に避難した政府当局者、政治家、実業界のリー ダーらに対し、連帯を示すために24時間以内に帰国するよう呼び掛け た。
これに先立ち、米政府はロシアがいつウクライナに侵攻してもおか しくないとの見解を表明。英国のジョンソン首相はこの日、状況は「極 めて危険」との認識を示した。
ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツのチーフ市場ストラテジス ト、カール・シャモッタ氏は「ウクライナを巡る緊張の高まりが大きな 動意になっており、市場は全体的に『リスクオフ』モードに入っている 」と述べた。
主要6通貨に対するドル指数は一時96.4410と、2月 1日以来の高値を更新。ただその後はすぐに元の水準近辺に戻し、終盤 の取引では0.4%高の96.3430。
この日は、セントルイス地区連銀のブラード総裁が、昨年10月か ら今年1月にかけて4カ月連続でインフレ指標が力強かったことで、一 段と速いペースでの利上げが正当化されるとし、7月1日までに100 ベーシスポイント(bp)の利上げが実施されるとの見方を改めて表明 。ドル指数の支援要因になった。
ドルは対円で小幅高の115.56円。対スイスフランCHF =EBSでは、ほぼ横ばいの0.9256フラン。 ユーロは0.4%安の1.1296ドル。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインはほぼ横ばいの4 万2080ドル近辺。
ドル/円 NY午 115.60/115.63
後4時
始値 115.17
高値 115.74
安値 115.13
ユーロ/ドル N 1.1292/1.1296
Y午後4時
始値 1.1309
高値 1.1342
安値 1.1281