[ウィーン 10日 ロイター] – ロシアのエネルギー省は10日、ウクライナ北部のチェルノブイリ原子力発電所の電力供給が回復したと明らかにした。ベラルーシの協力が得られたという。

またインタファクス通信によると、ロシアはウクライナの修理チームに同原発周辺の送電線へのアクセスを許可した。

チェルノブイリ原発ではロシア軍による制圧後、電力が絶たれていた。

これより先、ベラルーシのルカシェンコ大統領は、チェルノブイリ原発への電力供給を確保するよう専門家に命じていた。

一方、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は10日、チェルノブイリ原発で電力が回復したとの確認は取れていないと発言。

チェルノブイリ原発および、同じくロシアが占拠したウクライナ南部のザポロジエ原発との通信環境は劣化しており、状況は懸念されると述べた。また、両原発からの核物質監視システムのデータ送信が途絶えている理由を調査する手段はないとし、ウクライナの原発を巡る問題が大きくなっているとの見解を示した。