[ベルリン 17日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、ドイツ連邦議会でオンライン演説し、ショルツ独首相に対し、自由な欧州と不自由な欧州を分断する新たな「壁」を壊すよう要請した。ウクライナがロシアとの戦争をやめ、自由を取り戻すのを助けてほしいと訴えた。
ゼレンスキー氏は演説で、1948─49年のベルリン大空輸、1989年のベルリンの壁崩壊に触れつつ、欧州の中心に自由を巡る新たな「壁」が作られつつあると指摘。ドイツとロシアのビジネス上のつながりがその壁の建設を助け、ウクライナを孤立させたと語った。
同氏は、ロシアによる爆撃と各国の不作為によってこの壁は日に日に大きくなっていると述べ、ショルツ首相に「壁を壊してほしい」と呼び掛けた。
連邦議会の議員らはゼレンスキー氏をスタンディングオベーションで迎えた。
カトリン・ゲーリング・エッカルト副議長はゼレンスキー氏に「あなたの国は民主主義を選んだ。それこそプーチン氏が恐れていることだ」と伝え、プーチン氏はウクライナの存在する権利を否定しようとしているが、既に失敗したと語った。