欧州にとってロシア産原油に制裁を科す上での最大の障壁は、制裁により欧州自らが被る経済的な痛みだ。だがある花形ヘッジファンドトレーダーには、その痛みを和らげるためのアイデアがある。

  商品トレーダーのピエール・アンデュラン氏はツイッターで、ロシア産原油を完全に禁輸するのではなく、欧州各国は輸入するロシア産原油に100%の税金を課す措置も手段として取り得るとの見解を示した。同氏の商品ファンドは今年最初の3カ月で109%のリターンを上げた。

  これにより、代替の供給先を見つけられない国はロシア産原油を50%のディスカウントで購入することになり、ロシアの収入を抑えつつ世界の原油市場が直面する需給逼迫(ひっぱく)を緩和できると指摘した。

https://twitter.com/AndurandPierre/status/1505887741174861831?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1505887741174861831%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fwww.bloomberg.co.jp%2Fnews%2Farticles%2F2022-03-21%2FR93N8EDWX2PS01

  アンデュラン氏は、ロシアの収入に打撃を与える別の方法も提案。欧州の買い手は購入する原油の代金のうちロシアに直接支払う分を30%にとどめ、残りの70%はウクライナ再建のためのエスクロー口座に送るというものだ。

原題:Andurand Floats Idea of 100% Tax for Squeezing Russian Oil Cash(抜粋)