欧州連合(EU)は、ロシアのプーチン大統領の娘を制裁対象に加えることを検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ロシア軍がウクライナの民間人を殺害したとされる問題に、EUは対応の取りまとめを図っている。
新たな制裁対象者にはこのほか、政治家や大物実業家、その家族など個人数十人が含まれるという。このリストはEU加盟国政府の承認が必要で、まだ変更される可能性もある。
プーチン氏の2人の娘、マリア氏とカテリーナ氏がロシア国外に多額の資産を持っているかは不明で、制裁対象となっても象徴的な意味合いが強いが、プーチン氏の注意を引く狙いがある。2人の生活は秘密に包まれ、別の姓を名乗っている。ロシア大統領府がこれまで娘の名前を確認したことはなく、成人になってからの写真を公開したこともない。
プーチン氏は2015年、2人はともにロシアの大学を卒業し複数の言語を話すなど、自身の娘について幾つかの詳細を明らかにした。
ロシア大統領府のペスコフ報道官はテキストメッセージで、EUの制裁案を承知していないとして、正式発表を待つ意向を示した。
原題:Putin’s Daughters Risk EU Sanctions Amid Anger Over Ukraine (1)(抜粋)