フランス・パリの検察当局は、極右政党・国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン党首と複数の党員が2004年から17年にかけて欧州連合(EU)の資金数十万ユーロを不正使用した疑いがあるとの報告書を精査している。ルペン氏は当時、欧州議会の議員だった。フランスでは24日、大統領選でのルペン氏と現職マクロン大統領との決選投票が控えている。
検察当局は3月11日に欧州不正対策局(OLAF)から資金流用疑惑の詳細について報告を受けたとし、現在精査中だと説明した。
ルペン氏の代理人はBFMテレビとのインタビューで不正行為を否定。ルペン氏の報道担当からはこれまでコメントを得られていない。OLAFの報告書については、仏ニュースサイトのメディアパルトが16日に最初にその存在を報じていた。
メディアパルトによれば、ルペン氏らが政治関連費用として請求したものには人件費や個人によるワイン購入費、議会の職務とは無関係のパーティー費用などが含まれていた。流用されたとみられる資金は合計61万7000ユーロ(約8440万円)を超えるという。
原題:French Prosecutor Is Investigating Le Pen After EU Fraud Report(抜粋)