[香港 30日 ロイター] – 中国の習近平国家主席は30日、香港に到着した。香港返還25年の記念式典に出席する。中国本土と香港を結ぶ高速鉄道から降り立った習氏は、香港は試練を克服し「灰の中から立ち上がった」などと称賛した。

習氏が香港を訪問するのは2017年以来。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で、習氏が中国本土の外を訪問するのは、知られている限りではおよそ2年ぶりとなる。前回の訪問では、香港は国家安全保障面で強化が必要と指摘し、中国の主権を脅かすいかなる行動も容認しない姿勢を鮮明にしていた。

マスク姿の習氏と彭麗媛夫人は、駅で子どもたちの歓迎を受けた。習氏は「香港は厳しい試練に何度も立ち向かい、課題を一つ一つ克服してきた」とし「風雨の後、香港は灰の中から立ち上がった」と述べた。

駅では厳重な警備が敷かれ、警察は探知犬を投入し検問を行った。

習氏は7月1日、香港の李家超(ジョン・リー)次期行政長官率いる新政府の発足式典にも出席する予定だが、詳しい予定は明らかになっていない。祝賀行事も台風の影響を受ける可能性がある。