2日、ウィーンで記者会見する国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長(EPA時事)
2日、ウィーンで記者会見する国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長(EPA時事)

 【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は2日夜(日本時間3日未明)、ロシア軍が占拠するウクライナ南東部ザポロジエ原発の調査を終え、IAEA本部があるウィーンに戻った。ウィーン空港で行った記者会見では、現在も原発にとどまっているIAEAの専門家6人のうち2人は「長期間残る」と述べ、常駐させる方針を明らかにした。

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 グロッシ氏は、IAEAは「必要な限り」原発に残るとして、原発が脅威にさらされている間は撤退しないと示唆した。常駐する2人以外は、来週原発を離れるという。

 ザポロジエ原発の状況についての報告書を「来週早々」にもまとめるとも表明した。同氏は6日に国連安保理会合にも出席し、原発の現状を報告する予定だ。