[ドバイ 27日 ロイター] – イランでは女性の頭髪を覆うスカーフの着用が不適切だったとして拘束された女性が死亡したことへの抗議活動が激化しており、国営メディアやソーシャルメディアによると27日、数十の都市で機動隊・治安部隊とデモ隊が衝突した。
ソーシャルメディアに投稿された動画には、テヘランなどで治安部隊と衝突しながら支配聖職者層の解体を求めるデモ隊の姿が映し出されている。ツイッターの動画では、最高指導者ハメネイ師を指して「独裁者に死を」と唱えている様子も見られた。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはツイッターで、イランの治安部隊がデモ隊に実弾などを使用、「数十人が死亡、数百人が負傷」と指摘した。
一方、国営メディアは、デモ参加者を「偽善者、暴徒、凶悪犯、扇動者」と表現。国営テレビはいくつかの都市で警察が「暴徒」と衝突したと報じた。
インターネット遮断監視組織NetBlocksによると、デモ参加者がソーシャルメディアに動画を投稿することを困難にするため、当局はいくつかの州でネットアクセスを制限している。