[ロンドン 12日 ロイター] – 石油輸出国機構(OPEC)は月報で、2022年の世界石油需要の増加幅を日量264万バレル(2.7%)、23年の増加幅を234万バレルと、前回予想からそれぞれ46万バレル、36万バレル引き下げた。引き下げは4月以降で4回目。経済減速や中国の新型コロナウイルス抑制策の再開、高インフレなどを理由に挙げた。
「高水準のインフレ、主要中銀による金融引き締め、多くの地域における高水準の政府債務、持続的な供給面の問題の中で、世界経済は不確実性が高く課題が多い時期に突入した」とした。
ただ、23年の世界石油需要は日量1億0202万バレルとパンデミック(世界的大流行)前の19年を上回ると予想している。
また22年の世界経済成長率予想を3.1%から2.7%に引き下げた。23年も2.5%に引き下げ。さらに下方修正する可能性があるという。
OPECは「大きな下方リスクがなお存在する」とし、欧州連合(EU)や中国における財政措置、ウクライナ戦争の解決などに伴う上振れ余地は限られているとした。