[東京 13日 ロイター] – 松野博一官房長官は13日午後の記者会見で、財源確保のための外国為替資金特別会計(外為特会)の外貨資産取り崩しは適当でないとの見解を示した。

この日の会見で、外為特会が保有している外貨建て資産の含み益を経済対策の財源に充てる考えはないのかとの質問に対して、松野官房長官は「外為特会が保有する外貨建て資産は、外国為替相場の安定を目的に将来の為替介入等に備えて保有している」と指摘。「通貨価値を守るための備えを財源確保のために取り崩すことは適当ではない」と答えた。

さらに「財源確保のために外貨を円貨に換えることは、実質的にドル売り・円買いの為替介入そのものとなる」と明言した。為替介入は、主要7カ国(G7)など国際的な合意として、1)過度の変動、2)無秩序な動き──への対応のために行われるとされていると説明。「この面からも適当ではない」と述べた。

また、今年3月末の外為特会保有の資産の合計額は158.2兆円、外国為替評価益は1兆円であるとした。