[17日 ロイター] – 米ツイッターの新オーナーであるイーロン・マスク氏が「高強度で長時間」働くか、退職するかという最後通告をしたことで、数百人の社員が同社を去ると見込まれている。
職場のメールアドレスを通じて従業員を確認し、匿名で情報を共有できる職場アプリ「Blind」での投票では、180人中42%が「退社オプションを取る、私は自由だ!」の回答を選択した。
4分の1は「仕方なく」残ることを選んだと答え、「残るためにYesをクリックした、私はハードコアだ」と答えたのはわずか7%だった。
何人の社員が残留を選択したかは不明だが、マスク氏が上層部を含む社員半数の解雇を急ぎ、長時間の激務が奨励される文化に変わりつつあるツイッターに残ることを嫌がる社員が一定数いることが浮き彫りになった。
関係筋によると、会社側は従業員に対し、21日までオフィスが一時的に閉鎖され、入館証も使えなくなると通知した。17日夕に警備員が従業員にオフィスから出るよう促し始めたという。
マスク氏は同日遅く、「優秀な人材は残る」ため、従業員の退職について懸念していないと投稿。ツイッターのサービス利用が過去最高水準を更新したとも述べたが、詳細は示さなかった。
ツイッターからは多数の広報担当者も退職しており、コメントの要請に回答はない。
退職者にはバグの修正やサービス停止の防止を担当するエンジニアが多く含まれており、ツイッタープラットフォームの安定性に疑問が持たれている。
関係筋によると、17日夜にツイッターアプリの従業員が使っているバージョンが遅くなり始め、パブリックバージョンが夜間に途切れる危険性がある。同筋は「もし停止しても、多くの地域で事態を修正する人がいない」と語った。
ウェブサイト・アプリの不具合を追跡するウェブサイト「Downdetector」によると、ツイッターの不具合報告は50件未満から17日夜の時点で約350件に急増した。
マスク氏は電子メールで従業員に対し、残留を希望する場合は「イエス」をクリックするよう求めていた。17日午後5時(東部標準時)までに返答のない者は退職したと見なし、解雇手当を支払うと記載されていた。
同社の欧米の従業員のうち、東部標準時午後6時まで25人以上がツイッター上で退職を表明したことが確認できた。
関係者によると、現・元社員が使うビジネスチャット「スラック」のチャンネルでは約360人が「自主解雇」と名付けられた新たなチャンネルに加わった。
Blindでは全体の何パーセントが退職するかを尋ねる別の投票もあり、回答者の半分以上が50%以上と答えた。