[東京 12日 ロイター] – 松野博一官房長官は12日午前の会見で、防衛費の財源確保を巡って、歳出改革や特別会計からの受け入れ、コロナ対策予算の不用分の返納、国有財産の売却収入の活用など「一時的な財源も含めてあらゆる工夫を行っていきたい」と述べた。年末に、今後5年間での防衛力の維持や抜本的強化、安定財源の確保を一体的に決定していく考えを改めて示した。
防衛費の財源を賄うための増税に自民党内からも反対意見が出ていることに関しては、決算剰余金や税外収入の活用など「さまざまな努力や工夫」を行った上で、「それでもなお不足する財源については、税制で(国民に)協力をお願いしなければならない」と述べた。「こうした考えは、閣内でも共有されているものと考えている」という。
岸田文雄首相が防衛費増額の財源のために増税を行う方針を表明したことに対し、高市早苗経済安全保障担当相は10日、自身のツイッターに「賃上げマインドを冷やす発言を、このタイミングで発信された総理の真意が理解できない」などと投稿した。