【ロンドン時事】ロシアとウクライナの激しい戦闘が続くウクライナ東部ドネツク州の要衝バフムトで、双方の犠牲者が拡大しているもようだ。ウクライナ軍報道官は11日、過去24時間で親ロシア派の兵士221人が死亡し、300人以上が負傷したと主張した。
一方、ロシア国防省もバフムトなどドネツク州の前線で最大210人のウクライナ兵が死亡したと発表した。ロイター通信によると、双方の犠牲者数について正確な確認はできていない。
ロシア側はドネツク州全域掌握に向けた足場とするため、既に半年にわたりバフムト攻略を目指している。英国防省は11日の戦況報告で、ロシア民間軍事会社「ワグネル」がバフムト東部の大部分を制圧したと指摘した。ただ、ウクライナ軍の現地司令官は「町の防衛は反撃の鍵だ」と訴え、防衛作戦は続いていると主張している。
戦闘はウクライナ南部でも続いている。ゼレンスキー大統領によると、ヘルソン市では11日、ロシア軍の砲撃で市民3人が犠牲になった。