[ダベンポート(米アイオワ州) 13日 ロイター] – トランプ前米大統領は13日、大統領選の共和党候補指名争い初戦の舞台となるアイオワ州で演説し、有力対抗馬と目されるデサンティス・フロリダ州知事が展開してきた教育現場での人種・文化の多様性排除論に同調する姿勢を示した。
トランプ氏は、人種差別の根源は社会のしくみや制度に組み込まれていると考える「批判的人種理論」を公立学校で教えることを禁じ、トランスジェンダーの女子スポーツ参加も禁止し、「親の権利を学校に取り戻す」ことを公約に掲げた。どれもトランプ氏の大統領退任以来、共和党の支持基盤が活発に論じてきた問題だ。
デサンティス氏は10日にアイオワ州で政治イベントに参加。大統領選への出馬表明に備える動きとみられている。
同氏はイベントでフロリダ州の教育政策に何度も触れ、昨年の再選をかけた選挙で圧倒的勝利を果たした原動力になったとの認識を示した。「学校の目的は子どもの教育で、思想を吹き込むことではないという明確な線引きをするという大きな仕事を成し遂げた」と自賛した。
同氏は州議会に対し、学校で性的指向と性同一性に関する指導を禁止する年齢を小学3年生から中学2年生まで引き上げるよう求め、州立大学で多様性・公平性の部門廃止に取り組んでいる。