[北京 14日 ロイター] – 中国の李強・新首相は14日、国の機構改革を慎重に実施し、秩序ある運営を確保すると訴えた。新体制で初の閣議での発言として国営メディアが報じた。

李氏は機構改革が引き続き「目下の主な政治課題」とし、政府があらゆる作業を正常に遂行することを確保すると言及したと報道。「機構改革は、新たな発展形態の構築と質の高い発展の促進というニーズに対応する機会と捉えるべきだ」とのコメントも伝えた。

先週の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で承認された機構改革案には国家金融監督管理総局や国家データ局の設立、科学技術省の再編などが盛り込まれている。

アナリストや投資家は、新たに設立される国家金融監督管理総局は規制の隙間を埋めるのに役立つ一方で、上層部が権力を一段と固め、国や党の介入をより強める恐れもあると懸念を示している。

中国は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による諸規制、弱い消費者と企業心理、世界的な成長の鈍化、地政学的な不確実性に直面してきた。李氏が率いる国務院(内閣に相当)は、中国経済を再び軌道に乗せられるかどうかの課題を抱えている。