[東京 16日 ロイター] – 財務省が16日発表した貿易統計速報によると、2月の貿易収支は8977億円の赤字だった。資源高と円安により輸入が増え、赤字額は比較可能な1979年以降で2月としては最大となった。ロイター予測(中央値)は1兆0694億円の赤字で、公表された赤字額は予想よりは小さかった。赤字は19カ月連続。
季節調整済みの赤字も膨らんでおり、専門家からは「資源高と円安で輸入額の高止まりが続いている。赤字基調が続いていることが確認された」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)との声が出ている。
輸入は前年同月比8.3%増の8兆5524億円だった。
一方、輸出は前年同月比6.5%増の7兆6547億円で、24カ月連続で増加した。米国向けが14.9%増の1兆4560億円だったほか、欧州連合(EU)向けも18.6%増えた。
アジア向けは前年同月比1.3%減の4兆1348億円で、2カ月連続で減少した。中国向けも10.9%減で、3カ月連続の減少。