- FOMC当局者の利上げ予想後退、3月米CPIは小幅鈍化
- 銀行破綻終わってない、ハイブリッド勤務終了
二十数年ぶりに訪れたニューヨークでは、想像以上にキャッシュレス化が進んでいました。スーパーはもちろん、通りでよく見かけるホットドッグのスタンド、レストランやタクシーのチップまで現金が必要ないというのは新鮮でした。ただ、ホテルでのチップはそうもいきません。キャッシュレスの便利さを享受していた滞在も終盤、十分足りると思っていた1ドル札が底をついたことに気づいたのは夜中でした。近所の店でなるべく多くの1ドル札でおつりが来るよう買い物をしながら、現金の価値を改めて実感しました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
利上げ予想後退
米連邦公開市場委員会(FOMC)が3月に開いた会合では、複数の銀行破綻で同月に市場が混乱したことを受けて、当局者らが利上げ予想を後退させた。また信用収縮が経済を一段と減速させる可能性について警戒を続ける姿勢を強調した。12日に公表された議事要旨で明らかになった。議事要旨は「銀行セクターで最近起きた展開が経済活動とインフレに与え得る影響を踏まえ、十分に景気抑制的となるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジの判断を下方修正したと、多くの参加者が指摘した」と記した。
伸び小幅鈍化
3月の米消費者物価指数(CPI)統計では、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が鈍化の兆候を示唆したものの、米金融当局に来月の追加利上げを思いとどまらせるほどではなさそうだ。前年同月比ベースでコアCPIの伸びが総合指数の伸びを上回るのは、この2年余りで初めて。今回の統計は先行きのディスインフレの兆候も示した。金融政策当局者らは最近の銀行混乱による景気への影響を注意深く見守っているが、CPIが堅調な伸びを示し、労働市場も依然力強い中、少なくともあと1回は利上げを実施する可能性が高い。
CPI発表前の米国債先物取引に関する記事撤回とおわび
ブルームバーグは米消費者物価指数(CPI)発表前の米国債先物取引に関する4月12日の記事を撤回します。この記事は、その後不正確であることが判明したデータに基づいたものでした。この誤りについておわびいたします。
終わってない
著名投資家のウォーレン・バフェット氏はCNBCとのインタビューで、「銀行破綻は終わっていない」と語った。一方、向こう1年に預金者が資金を失わないことに賭けてもよいと発言。ただ、問題のある銀行株への投資はバリュー投資とは言えないとして、政府が預金を保護しても、株主は全てを失う可能性が高いと指摘した。ファースト・リパブリック・バンクなどの地銀株は「掘り出し物」かとの問いに対し、「当局が株主を救済することはない」と述べた。
ハイブリッド終了
米銀JPモルガン・チェースはマネジングディレクターに対し、平日は毎日オフィスに出勤することを義務付けた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で始まった在宅とのハイブリッド型勤務は終了する。経営陣は行内向け文書で、「当行のリーダーは、われわれのカルチャー強化と事業の遂行で重要な役割を担っている」と指摘。「リーダーはフロアにいる必要がある。顧客と会わなければならず、指導や助言をする必要があり、迅速なフィードバックや急なミーティングにも常に対応可能であるべきだ」とした。
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