[香港16日 ロイター] – 中国は国内でより優秀な人材を育成するため、教育と科学、技術に力を注ぐ必要がある――。共産党機関紙の人民日報は16日、こう訴えるとともに、経済成長を後押しするには「適度な出生率」の実現にも国家として取り組むと付け加えた。
中国は昨年、過去60年で初めて人口が減少に転じ、高齢化も急速に進行。政府は財政的な優遇措置や子育て施設拡充などの出生率向上対策を早急に講じている。
国営の中国中央テレビは16日、中国が保育所を2025年までに倍に増やす方針で、「乳児の世話はもはや難しくない」と伝えた。
多くの中国人女性は、子育て費用の高さや施設不足によって親になればキャリア形成を諦めざるを得ないとの理由から、2人以上の子どもを持つことや子どもを持つこと自体に消極的。男女差別や育児のほとんどを女性に押しつける伝統もなお根強い。
当局はここ数カ月、育児分担の重要性を強調しているものの、大半の省では引き続き父親が育児休暇を取得できる余地は限られている。