[東京 17日 ロイター] – 内閣府が17日発表した実質国内総生産(GDP)1次速報によると、2023年1―3月期の成長率は前期比0.4%、年率換算で1.6%のプラス成長だった。3四半期ぶりのプラスで、市場の事前予想を上回る成長となった。

ロイターが民間調査機関17社を対象にまとめた予測中央値は、前期比0.1%増、年率換算0.7%のプラスだった。

GDPの多くを占める個人消費は前期比0.6%増と、4四半期連続でプラスとなった。供給制約が緩和された自動車などの耐久財や、外食などサービス消費が寄与した。

個人消費とともに内需の柱となる企業の設備投資は同0.9%増と、2四半期ぶりプラス。

民間住宅投資は0.2%増で2四半期連続プラス。公共投資は2.4%増で4四半期連続プラスとなった。

GDP全体に占める内需寄与度は0.7%のプラス。外需寄与度は0.3%のマイナスだった。輸出は4.2%減と6四半期ぶりの減少。輸入は2.3%減だった。

22年度の実質GDP成長率は1.2%と、2年連続のプラスだった。内閣府が公表している「23年度の経済見通し」の実質GDP成長率見通し(1.5%)を実現するために必要な各四半期の伸び率を機械的に計算すれば、前期比年率2.0%程度(前期比0.49%程度)となる。

現時点では23年4―6月期もプラス成長となる予想が出ている。日本経済研究センターが実施したESPフォーキャスト5月調査(回答期間4月27日─5月9日)によると、4―6月期GDPは年率1.64%増の見込み。

(杉山健太郎)