• アップル新製品、ISM非製造業指数、SECがバイナンス提訴
  • ペンス氏が米大統領選出馬、大手米銀の資本要件20%引き上げも
The Apple Vision Pro mixed reality (XR) headset during the Apple Worldwide Developers Conference at Apple Park campus in Cupertino, California, US, on Monday, June 5, 2023. Photographer: Philip Pacheco/Bloomberg

S&P500種株価指数は強気相場入りを目前に、反落して終了しました。日中は昨年10月12日に付けた安値3577.03からの上昇率が20%に達する場面もありましたが、テクノロジー株が売られ、新製品発表を控えて買いが先行したアップルも反転下落。「終値での強気相場入りのきっかけを提供するのは来週の連邦公開市場委員会(FOMC)かもしれない」とCFRAのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストーバル氏は指摘しています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

「ビジョン・プロ」

アップルは待望の複合現実(MR)ヘッドセット、ビジョン・プロを発表。8年前にスマートウオッチを発売して以来の主要な新製品となる。価格は3499ドルと、多くのライバル商品よりも高い。2024年初めの発売を予定している。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は「ユーザーはこの製品を通して見るのであり、この製品を見るのではない。アップルとしては初めてのプロダクトだ」と説明。「旅立ちを意味する」と語った。発表前に同社の株価は日中ベースの上場来高値を更新していたが、失速した。

ほぼ活動停滞

米供給管理協会(ISM)が発表した5月の非製造業総合景況指数は50.3と、ほぼ活動停滞の水準に低下した。製造業指数の生産に相当する業況指数は4カ月連続で低下し51.5と、3年ぶり低水準。新規受注の指数は52.9に下げた。仕入れ価格指数は56.2と、前月から3ポイント余り低下した。ISM非製造業景況調査委員会のアンソニー・ニエベス委員長は発表文で、「過半数の回答者は事業環境が現在、安定していることを示唆したが、景気減速への懸念がある」と指摘した。

バイナンスを提訴

米証券取引委員会(SEC)は、世界最大の暗号資産(仮想通貨)交換業者であるバイナンス・ホールディングスと同社の趙長鵬CEOを米国の規則に違反したとして提訴した。未登録の取引所の運営や取引管理を巡る虚偽の説明、未登録証券の販売などで同社が投資家保護規則を無視していたとSECは主張している。趙氏は自身のチームが訴状を精査するとツイート。出入金を含むシステムの安定性を確保するとした。

出馬

ペンス前米副大統領が大統領選に出馬するための書類を連邦選挙委員会(FEC)に提出した。共に政権を担ったトランプ前大統領と対決する格好となる。事情に詳しい複数の関係者によれば、ペンス氏(63)は7日にアイオワ州で正式に出馬表明する。一方、大統領選出馬の臆測が出ていたJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは公職に立候補する計画はないと、同社広報が発表した。

20%引き上げか

米当局が策定中の新規制案で、大手米銀は平均20%の資本要件引き上げに直面する可能性がある。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。関係者を匿名で引用した同報道によれば、資本要件の改定は6月にも提案される可能性があり、具体的な引き上げ幅は銀行の活動内容による。大規模なトレーディング事業を抱える金融機関は特に大きな影響を受ける見通しで、手数料収入への依存度が高い銀行も大幅な資本増強を求められる可能性があるという。

その他の注目ニュース

米利上げ1回停止の場合、リスク伴う恐れ-賢明ながら分かりにくさも

ウクライナが反転攻勢開始か、複数地域で激しい戦闘を双方が報告 (1)

世界最大級のメタン排出抑制に向け、米国がトルクメニスタンと交渉中