【ロンドン時事】正体不明の路上芸術家バンクシーの14年ぶりとなる個展が、英北部グラスゴーで18日から開かれる。英メディアによると、作品制作に使用された「ステンシル」と呼ばれる型紙も初めて公開される。
今回の個展の目的は、制作の舞台裏を明らかにすること。作品は壁などに無断で描かれていることが多く、バンクシーは地元紙に対し「これまで何年も、ステンシルを損害賠償請求の証拠として使われるかもしれないと思って隠してきたが、今回は芸術作品として展示している」と冗談交じりに語った。
注目を集めそうなのが、代表作「少女と風船」が2018年10月に競売で落札された直後、額縁に隠されたシュレッダーで、衆人の目の前で細断された「事件」の種明かしだ。分解された額縁が展示され、モーターやコードなどがどのように配置されていたかが分かるという。
個展はグラスゴーのギャラリー・オブ・モダン・アートで8月28日まで開催される。