[ミンスク 6日 ロイター] – ベラルーシのルカシェンコ大統領は6日、ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏はもはやベラルーシにいないと述べた。

大統領は記者団に「プリゴジン氏は(ロシア第2の都市の)サンクトペテルブルクにいる」、もしくはモスクワに移動した可能性があると語った。

また、自身が近いうちにロシアのプーチン大統領と会談することに合意したと明かし、プリゴジン氏の状況について話し合うと説明。「(プリゴジン氏は)絶対に自由」であり、同氏をプーチン氏が「消し去る」ことはないと強調した。

ルカシェンコ氏はワグネルの一部要員をベラルーシに駐留させるという申し出はまだ有効だと指摘。ワグネル駐留がベラルーシにリスクではなく、武装蜂起するとは考えていないと述べた上で、ワグネルの経験などからベラルーシ軍が恩恵を受ける可能性があるとの認識を示した。

「彼らがベラルーシに駐留するかどうか、どの程度の人員になるかどうかは近い将来分かるだろう」と説明。「ソ連時代に使用されていたいくつかの元駐屯地の提供を申し出た。彼らが同意すればだ。しかし、ワグネルは配備について異なるビジョンを持っている。もちろん、このビジョンについては教えられない」と述べた。

ベラルーシはロシアの緊密な同盟国であり、先月からロシアの戦術核兵器が搬入されている。

ルカシェンコ氏は西側諸国に対し、「われわれは核兵器で誰かを攻撃するつもりはない。われわれに手を出さない限り、核兵器のことは忘れてほしい。しかし、もし侵略すれば即座に対応する。標的は決まっている」とコメントした。

ルカシェンコ大統領は武装蜂起したワグネルとロシアを仲介。6月27日には合意の一環でプリゴジン氏がベラルーシに到着したと述べていた。

航空機の運航追跡データによると、プリゴジン氏に関連するビジネスジェットは5日にサンクトペテルブルクを発ってモスクワに向かい、6日はロシア南部に向かっている。プリゴジン氏が搭乗しているかは不明。

ロシア国営テレビは5日、プリゴジン氏に対する激しい批判を開始し、反乱の実態捜査はまだ精力的に続いていると報じた。

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