- 申請退けたSECの決定、米連邦高裁が覆す
- ビットコイン一時6%高、「記念すべき前進」とグレースケール
米デジタル資産運用会社グレースケール・インベストメンツは、米国初の現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)のローンチに近づいた。
ワシントンの連邦高裁では29日、判事3人で構成するパネルが、ビットコインETFの申請を退けた米証券取引委員会(SEC)の決定を覆した。
今回の判断は暗号資産(仮想通貨)市場にとって大きな勝利と受け止められ、ビットコインは急伸。一時6%高となった。ただSECがこの判断を不服として上訴する可能性もある。
SECは2022年6月、グレースケールが申請したビットコイン・ファンドのETF転換を却下。これを受け、同社はSECを提訴していた。
世界最大のビットコイン信託をETFに転換、グレースケールが申請
ビットコイン投信のETF転換、SEC認めず-グレースケールは提訴
ネオミ・ラオ判事は「SECがグレースケールの申請を退けたことは、恣意(しい)的で一貫性を欠いた決定だった。SECは同様の商品に対する異なる扱いについて説明しなかったためだ」と記した。
SECにはコメントを求めたが、これまで返答を得られていない。グレースケールは発表文で今回の判断を「米国の投資家にとって記念すべき前進」と表現した。
連邦高裁は意見書で、グレースケールが同社の商品について、SECが既に承認しているビットコイン先物ETFと同様の商品であるという「十分な証拠を提出した」と記した。
原題:US Court Paves Way for Spot Bitcoin ETF in Grayscale Ruling (2)(抜粋)