三菱UFJ信託などが共同検討、24年にも国産ステーブルコイン発行

[東京 11日 ロイター] – 三菱UFJ信託銀行は11日、世界的に流通可能な国産ステーブルコインの発行に向けた共同検討を開始したと発表した。共同検討に参加する金融機関は順次受け付ける。国産ステーブルコインは、2024年6―8月頃の発行を目指している。

これまでのクロスボーダー決済ではコストや時間がかかっていたが、ステーブルコインを使えばこれらを抑えることが可能になる。商社や自動車メーカーなど、海外決済の多い企業での貿易決済の効率化が期待できるという。

同日、デジタルアセット市場のインフラの会社「Progmat(プログマ・東京都千代田区)」を10月2日に設立することも発表した。将来拡大が見込まれる市場でインフラを共通化することで、利用者の利便性が高まると期待できる。国産ステーブルコインも、プログマの基盤を活用する。

プログマの斉藤達哉CEO(最高経営責任者)は会見で「インフラ部分は各社がオリジナリティーを出す部分ではない」と述べ、共通化が必要と指摘した。

新会社には三菱UFJ信託が49%、NTTデータが13.5%、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行、三井住友フィナンシャルグループがそれぞれ7.5%ずつ、SBIPTSホールディングスとJPX総研、Datachainが5%ずつを出資する。合弁会社設立に向けた研究開始は、昨年12月に発表していた。

清水律子