Moira Warburton、Richard Cowan、David Morgan
[ワシントン 3日 ロイター] – 米下院は3日、共和党保守強硬派議員が提出したマッカーシー議長(共和)の解任動議を216対210の賛成多数で可決した。下院議長の解任は史上初めて。
議会は政府機関閉鎖を土壇場で回避したばかりだが、共和党内の内紛でさらなる混乱に陥った。
解任動議は保守強硬派のマット・ゲーツ議員が提出。マッカーシー氏が歳出削減に十分に取り組んでいないと非難した。
下院は共和党が221対212で辛うじて多数派を握っており、この日の採決では民主党208議員に加え共和党8議員が解任を支持した。
マッカーシー氏は議長選に再度立候補しない考えを表明。「私は自分の信念のために闘った。これからも闘い続けることができると信じているが、他の形になるだろう」と記者団に述べた。
複数の共和党議員は来週10日に後任候補を協議し、翌11日に投票を行う計画だと述べた。
マッカーシー氏の議長解任により下院の立法作業は停止する。議会が新たな予算案を可決しなければ、11月17日には再び政府機関閉鎖の期限が迫る。
ホワイトハウスは、下院が速やかに後任議長を選出することを望んでいると述べた。下院議長は大統領継承順位が副大統領に次ぐ2位の要職。
誰が後任に就くかは不明だ。スティーブ・スカリス議員やトム・エマー議員ら他の共和党指導部が候補になる可能性があるが、いずれも公には関心を表明していない。
臨時議長には同党指導部のパトリック・マクヘンリー議員が指名された。
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▽米下院議長の解任動議可決 “歴史上初” 政府予算案で対立<NHK>2023年10月4日 8時31分