• イスラエルが緊急政府発足、FOMC議事要旨、米金融当局者発言
  • 9月米PPIは予想上回る伸び、下院議長候補にスカリス氏を指名
Two Palestinian women look at destruction following Israeli airstrikes on Gaza City on October 10.
Two Palestinian women look at destruction following Israeli airstrikes on Gaza City on October 10. Photographer: Mahmud Hams/AFP

イスラエルによる攻撃から逃れようとするガザ地区の住民の受け入れ先を巡り、隣国エジプトの姿勢に注目が集まっています。エジプト政府はガザにいる約200万人の住民に援助物資を届ける国連の取り組みを全面的に支援するとしていますが、シナイ半島とガザの境界線を完全に開放することについては二の足を踏んでいるようです。人道支援と国家安全保障。どの国にとっても重い課題です。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

挙国一致内閣

イスラエルはイスラム組織ハマスとの戦争を乗り切るため、異例の緊急政府を発足させた。ネタニヤフ首相とガラント国防相に加え、野党を率いるガンツ前国防相らで構成される。ガンツ氏はこれまでネタニヤフ首相の政治的ライバルであり、大規模な抗議デモを引き起こした司法改革には苦言を呈してきた。同氏の緊急政府入りは、長期化も見込まれる軍事作戦を前にイスラエルの結束を強調するものだ。イスラエルはハマスを完全に無力化すると宣言。ハマスが拠点とするガザ地区南部に軍を進攻させると広く予想されている。

高金利を維持

米連邦公開市場委員会(FOMC)の9月会合では、景気抑制的な政策を当面維持すべきだとの認識で当局者が一致していたことが、11日公表された議事要旨で明らかになった。「目標達成へのリスクは二面性を強めたと参加者は総じて判断した」とも記された。FOMCが「慎重に進む」位置にあるとの見解で「全参加者」は一致。9月会合では政策金利が据え置かれた一方、年内あと1回追加で金利を引き上げ、その後は高水準の金利をより長期にわたって維持する公算が大きいことを示唆していた。

ハト派発言続く

米アトランタ連銀のボスティック総裁は、インフレ率の低下ペースが鈍り始めない限り、「これ以上何かする必要はないと考える」と述べ、利上げを続ける必要はないとの見解を示した。ウォラー連邦準備制度理事会(FRB)理事は、金融市場がタイト化する中、金利に関して一段の措置を講じる前に状況を見極めることが可能だと発言。「金融市場は引き締まりつつあり、それがわれわれの仕事の一部を肩代わりすることになる」と述べた。

予想上回る伸び

9月の米生産者物価指数(PPI)は市場予想を上回る伸びとなった。エネルギーコストの上昇が影響し、持続的なインフレ率低下への道筋が引き続き不安定になっている。生産者段階のインフレは数カ月にわたって抑制が進んでいたが、原油高がそうした状況を脅かしている。イスラエルとハマスの戦闘は原油価格を高止まりさせるリスクがある。9月は食品とエネルギーを除くコアPPIも予想を若干上回る伸びとなった。

本会議採決へ

米共和党は下院議長候補を指名する非公開の投票を行い、スカリス院内総務を支持した。党内の強硬派によって先週解任に追い込まれたマッカーシー前議長の後任を目指す。スカリス氏は同党下院議員の過半数の支持を得たが、下院本会議で議長就任に必要な217の支持票を獲得できるかはまだ明らかでない。民主党は同党の下院トップを務めるジェフリーズ院内総務を全会一致で支持する計画だ。本会議での投票は11日にも行われる見通し。

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