- イスラエルが攻撃拡大、4月以降も減産可能とサウジ、12月の米国株
- ゴルディロックス予想は「非現実的」、ビットコインの上昇加速
低迷が続く米住宅市場ですが、その余波は個人消費の一部にも広がっているようです。ある調査では、住宅保有者は平均して、購入後の2年間に住宅関連用品や修繕で8000ドル(約118万円)の支出があるとしています。ただこのところは住宅の販売不振で家具や家庭用品の売れ行きも減少。国勢調査局によると、家具・関連商品の10月の売上高は前年同月比で12%近く落ち込みました。住宅市場の回復が待たれますが、購入希望者は高水準の住宅ローン金利に加えて在庫不足と価格上昇にも直面しており、状況の好転にはなお時間がかかりそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
攻撃拡大
イスラエルはパレスチナ自治区ガザ南部への軍事作戦を拡大、北部から逃れてきた多くのパレスチナ人が命の危険にさらされている。民間人に広がる犠牲に米当局は一段と神経をとがらせている。イスラエル軍がイスラム組織ハマスが使用する武器庫など約200カ所を標的に攻撃を加え、ガザ南部は空爆に見舞われた。この数時間前には、イスラエル国防軍が南部に避難した市民に再び避難するよう促していた。ハマスの保健当局によれば、ガザでの死者数は約1万5500人。米高官らはイスラエルに対し、パレスチナ人の安全維持にもっと取り組むよう公に求めている。
4月以降も可能
サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による減産は必要であれば来年3月を過ぎても「間違いなく」継続可能だと述べた。先週発表された日量200万バレルを超える供給削減は市場の状況を考慮した上で、「段階的なアプローチ」によってのみ撤回されると同相は述べた。この供給削減の約半分はサウジアラビアが実施する。
12月は高ボラティリティーに
米国債利回りが上下する中、11月に上昇した米国株は12月にはボラティリティーが高まる。モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏が予想した。同氏はS&P500種株価指数が今年20%近く上昇した後も引き続き弱気だが、来月はより建設的な季節的トレンドや、いわゆる「1月効果」が株価を下支えするとみている。それに先立つ12月は、「金利と株式の両方で短期的なボラティリティー」をもたらす可能性があるとリポートで予想した。
ゴルディロックスは「非現実的」
米経済が2024年にハードランディングを回避するとともに、米利上げは終了したとの期待から、今こそ株式に投資する時だと多くのアナリストは確信している。だがJPモルガン・チェースの世界株式チーフストラテジスト、ドゥブラフコ・ラコスブハス氏はその1人ではない。同氏は、「市場は事実上ある種のソフトランディングを織り込みつつあり、多くが『ゴルディロックス』を予想している」としつつ、「それは非現実的だ」と語った。むしろ、同氏は2024年に株式が危険にさらされると想定。景気減速で企業利益が圧迫され、価格決定力の低下で利益率が脅かされると見込んでいる。
上昇加速
ロンドン時間4日午前の取引で、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格が一時4万2000ドル台に乗せた。年初来の上昇率は150%を超え、短期筋の買いが加速している。ビットコインは一時6.1%上昇の4万2144ドルと、ステーブルコインのテラUSD(UST)が暴落する前の2022年4月以来の高い水準となった。ビットコイン現物投資型の上場投資信託(ETF)承認後の需要拡大や米利下げへの期待が背景にある。
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