• 日鉄とUSスチールで米大統領が懸念表明へ、米下院TikTok法案可決
  • ECBの新たな枠組み、AMD株に反転リスク、ドル・円の変動要因
The Weight-Loss Drug Frenzy Is Outrunning The Company Novo Nordisk A/S Behind It
Photographer: Carsten Snejbjerg/Bloomberg

体重減少を引き起こすいわゆる「GLP-1受容体作動薬」の偽造品が後を絶ちません。英医薬品当局は、ノボ・ノルディスクの糖尿病治療薬「オゼンピック」の偽造品を今年に入り計869個押収。同薬を巡っては昨年も米食品医薬品局(FDA)が偽造品数千個を押収しています。こうした「やせ薬」は需要が急増しており、それが偽造品市場の拡大に拍車をかける構図となっているようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

懸念表明へ

バイデン米大統領は日本製鉄によるUSスチール買収計画について、懸念を表明する声明を近く出す予定だという。事情に詳しい関係者が明らかにした。声明で言及する範囲や、どこまで踏み込むかは明らかでない。バイデン氏による懸念表明については英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が先に報じていた。FTによれば、声明は岸田文雄首相が4月に訪米する前に発表される予定。米当局者と法律専門家が声明を起草し、ホワイトハウスは大統領の決定を内々に日本政府に伝えたという。

売却か禁止か

米下院は、動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の中国の親会社に同アプリを手放すか米国での禁止を義務付ける法案を可決した。ただ、上院で可決されるかどうかは不透明。上院民主党のシューマー院内総務は今のところ同法案への支持を控えており、共和党のポール議員などは反対を表明している。バイデン米大統領は、議会が可決したら署名するとの考えをこれまでに示している。

新たな枠組み

欧州中央銀行(ECB)は、金融政策運営の新たな枠組みを発表した。金利のかじ取りでは現行の仕組みを維持する一方で、金融機関の業務に必要な資金規模について銀行側の意見を多く取り入れるようにする。ユーロ圏20カ国の物価安定を維持するというECBの主要な責務を支える枠組みの変更では、流動性を供給するためECBに債券の恒久的なポートフォリオの活用も認めた。

反転リスク

米半導体メーカー、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は人工知能(AI)ブームの波に乗り、エヌビディアに劣らぬ快走を見せている。だが、値上がりを支える要因はそれほど確かではなさそうだ。AMDがAIからどこまで恩恵を受けるのかを巡って過度な楽観論に傾いているもようで、足元の上昇基調が崩れる恐れがある。エヌビディアよりも成長ペースが鈍いと予想されているだけでなく、バリュエーションもはるかに割高なためだ。

ドル・円の変動要因

 ドル・円相場を動かす最大要因は米利下げ期待の変化であり、日本銀行の金利政策ではないと、コロンビア・スレッドニードル・インベストメントの金利ストラテジスト、エド・アルフセイニ氏は指摘した。「日銀のリフトオフ(利上げ開始)は既に長らく織り込まれてきた。これは円にそれほど恩恵をもたらしていない」と同氏は発言。昨年末の円上昇については、「日銀を要因とする動きではなく、米利下げ期待がオーバーシュートしたことが影響した」と述べ、この行き過ぎが後退すると、円が下落したと分析した。

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